この記事の要点(30秒でわかる)
- マイナ保険証への移行で、訪問看護の利用に大きな負担はほとんど生じない
- マイナカードがない方にも「資格確認書」が自動で届き、利用を続けられる
- 不安な点は訪問看護ステーションでも相談・対応できる
「親のかかりつけ医からマイナ保険証への切り替えを案内された。でも、訪問看護を利用しているときにどんな影響が出るのか心配で…」そんな声を、ご家族の方からお聞きすることが増えています。
2024年12月2日に従来の健康保険証の新規発行が終了し、医療機関や訪問看護ステーションでもオンラインで資格確認を行う仕組みへの移行が進んでいます。「高齢の親が操作できるか」「手続きが複雑になるのでは」というご不安はもっともです。
すえひろ訪問看護ステーションでは、こうした制度の変化についても丁寧にご説明し、利用者様やご家族が戸惑わずに訪問看護を継続できるよう、一緒に対応を考えさせていただいています。
この記事では、マイナ保険証への移行が訪問看護の利用にどう影響するのか、ご家族が実際に何を準備すればよいのかを、わかりやすくご説明します。
当コラムは、訪問看護に関する一般的な情報提供を目的としたものです。個別の症状・保険適用・制度のご判断についてお答えするものではありません。制度の運用は地域・保険者・個別のご状況により異なりますので、あらかじめご了承ください。
記事内容に関するご質問は、お問い合わせフォームよりお願いいたします(お電話・コメント欄でのご質問にはお答えいたしかねます。回答までお時間をいただく場合があります)。
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マイナ保険証への移行で訪問看護の利用は変わる?
結論からお伝えすると、マイナ保険証への移行によって、ご利用者様やご家族に大きな負担が生じることはほとんどありません。変わったのは主に、訪問看護ステーション側の手続きや確認方法です。
2024年12月2日より、医療保険を使って訪問看護を利用する場合、訪問看護ステーション側でオンラインによる「資格確認」を行うことが義務化されました(出典:厚生労働省 令和6年12月施行)。これは、利用者様の保険資格(有効な健康保険に加入しているかどうか)をその場でデジタルに確認する仕組みです。
大切なのは、この変化は訪問看護ステーション側の対応であり、利用者様・ご家族が新たな手続きを自分で行う必要はありません。訪問看護師が専用のモバイル端末を持参し、スタッフ側で確認を完結させます。
「マイナ保険証があっても、訪問看護は今まで通り受けられます。お持ちでなくても、資格確認書があれば問題ありません」というのが、私たちからご家族へお伝えしている基本的なメッセージです。
マイナ保険証移行後の訪問看護の流れ
訪問看護師が来たときの「資格確認」はどうなる?
訪問看護でのオンライン資格確認は、「居宅同意取得型(きょたくどうい しゅとくがた)」と呼ばれる方式で行われます。これは、訪問看護師が毎回カードを読み取るのではなく、初回訪問時に一度同意・確認を行えば、その後は繰り返しの手続きが不要になる仕組みです。
初回だけ行うこと
初めて訪問看護を利用されるとき(または制度開始後の最初の訪問時)、看護師が持参した専用端末にマイナンバーカードをかざし、利用者様ご本人が4桁の暗証番号を入力していただきます。これにより、保険資格が確認されます。
この初回確認が完了すると、2回目以降の訪問ではカードの読み取りや暗証番号の入力は必要ありません。
暗証番号が難しい場合は?
「認知症があって暗証番号を覚えていない」「本人が操作できない」というケースも、現場では少なくありません。制度上は暗証番号の本人入力が原則ですが、ご家族がサポートいただける場合はその旨を事前に訪問看護ステーションへご相談ください。また、カードに印字された顔写真と本人を目視で照合することで確認が可能な方式も検討されており、柔軟な対応が進んでいます。
制度上難しいと思われることでも、まずはご相談ください。一緒に対応できる方法を考えさせていただきます。
資格確認のタイミング(居宅同意取得型)
マイナカードで確認
① カードをモバイル端末にかざす
② 4桁の暗証番号を入力
③ 資格確認が完了・同意取得
不要
カードの読み取りも
暗証番号の入力も
必要ありません
寝たきり・認知症の方はどう本人確認する?
暗証番号の入力が難しい方でも、本人確認はできます。マイナ保険証の本人確認には「4桁の暗証番号を入力する方法」と「カードの顔写真と本人を目視で確認する方法」があり、いずれかを選べるためです。寝たきりや認知症のご家族にも、無理のない方法が用意されています。
暗証番号を覚えられない、入力する操作が難しいという場合は、目視確認が選択できます。看護師がカードに記録された顔写真とご本人を見比べ、同一人物であることを確認する方法です(出典:厚生労働省)。
この目視確認は、特に高齢のご本人に配慮した運用です。顔認証や暗証番号の操作が難しい方でも、オンライン資格確認を受けられるよう設けられています。ご家族が操作を代わる必要はありません。
「うちの母は寝たきりだから無理ではないか」と心配されるご家族は少なくありません。けれども、こうした柔軟な対応により、ご本人の状態に合わせた確認が可能とされています。
すえひろ訪問看護ステーションでは、ご本人の状態を丁寧に確認しながら、その方に合った方法で資格確認を進めます。不安な点は訪問時にその場でご説明しますので、遠慮なくお尋ねください。
マイナンバーカードまたは資格確認書がどこにあるか確認する
4桁の暗証番号がわかるか確認しておく
暗証番号が難しければ「目視確認」を希望できる
資格確認書の有効期限を確認しておく
高齢の親がマイナカードを持っていない場合は?
マイナンバーカードを取得していない、あるいは健康保険証として登録していないご家族をお持ちの方も、ご安心ください。マイナカードがなくても、訪問看護の利用は継続できます。
資格確認書が自動で届きます
2024年12月2日以降、マイナ保険証を利用していない方には、「資格確認書(しかくかくにんしょ)」が無償・申請不要で交付されます(出典:厚生労働省 令和6年12月施行)。この資格確認書は、従来の健康保険証とほぼ同じように使えるカード型の書類です。
特に75歳以上の後期高齢者医療制度の加入者については、マイナカードの保有状況にかかわらず、2026年7月末まで申請なしで資格確認書が自動交付される対応がとられています(出典:厚生労働省)。
手元の健康保険証は使い続けられた
2024年12月2日以降も、それまでに発行済みの健康保険証は有効期限が切れるまで(最長2025年12月1日まで)使用できました。現在は有効期限が終了しているため、資格確認書を使って訪問看護を受けることになります。
「マイナカードは持っていないけれど、資格確認書は届いているはず」という方は、まずお手元の書類を確認してみてください。
マイナ保険証の有無による対応の違い
| 確認項目 | マイナ保険証あり | マイナ保険証なし |
|---|---|---|
| 使う書類 | マイナンバーカード | 資格確認書 |
| 初回の手続き | カードをかざす+ 暗証番号入力(1回のみ) |
資格確認書を提示 |
| 2回目以降 | 何もしなくてOK | 資格確認書を提示 |
| 訪問看護の継続 | ✓継続できます | ✓継続できます |
どちらの場合も、訪問看護は変わらず継続できます。
利用者家族がやっておくべき準備・手続き
マイナ保険証への移行で、ご家族が特別に新しい手続きをしなければならないケースは多くありません。ただ、スムーズに対応するために、以下の点を確認しておくと安心です。
確認しておくと安心な3つのこと
① 資格確認書の保管場所を確認する
「保険証がなくなった」と思っていても、資格確認書が届いている場合があります。手元の書類を整理し、資格確認書がどこにあるかを確認しておきましょう。訪問看護師の初回訪問時に提示が必要になる場合があります。
② マイナカードの暗証番号をメモしておく
マイナカードをお持ちの場合、初回の資格確認時に4桁の暗証番号の入力が必要です。「カードはあるけれど暗証番号を忘れた」という場合は、市区町村の窓口(マイナンバー担当)で再設定ができます。訪問の前に確認しておくと、当日スムーズに進みます。
③ 訪問看護ステーションに現在の状況を伝える
「マイナカードはあるが暗証番号がわからない」「本人が操作できない状態にある」など、特別な事情があれば事前に訪問看護ステーションへ伝えておくことをおすすめします。ステーション側で対応方法を事前に検討し、当日の訪問がスムーズになります。
ご家族が確認しておきたい3つのポイント
マイナ保険証に切り替えるとどんなメリットがある?
マイナ保険証には、在宅療養のご家族にとって役立つメリットがあります。代表的なのは、高額な医療費がかかったときの負担が軽くなる点です。手続きの手間を減らせるため、療養生活の支えになります。
具体的には、高額療養費制度を使う際、限度額を超える金額をいったん立て替える必要が原則なくなるとされています(出典:政府広報オンライン)。在宅で医療費がかさみやすいご家庭にとって、家計の負担を和らげる仕組みです。
また、過去の薬の情報や健診結果を医療機関が確認しやすくなり、データに基づいたより良い医療につながるとされています。複数の医療機関にかかる在宅療養では、情報が共有されることで重複した検査や薬を避けやすくなります。
確定申告で医療費控除を受けるときも、マイナポータルから医療費の情報を取得でき、手続きが簡単になるとされています。日々の介護で忙しいご家族にとって、負担を減らせる利点です。
ただし、マイナ保険証にしなければ損をするわけではありません。資格確認書でも受診はできます。ご本人やご家族の状況を踏まえ、無理のない選択をすることが大切です。
立て替えが原則不要
高額療養費の限度額を超える分の事前立て替えが不要になるとされています
より良い医療に
薬や健診のデータを共有でき、重複した検査や薬を避けやすくなります
確定申告が簡単
マイナポータルから医療費情報を取得でき、手続きが楽になります
困ったときの相談先:訪問看護ステーションでも対応できる
制度のことはわかりにくくて当然です。「うちの場合はどうすればいいの?」と迷ったときは、担当の訪問看護ステーションへ気軽にお問い合わせください。
すえひろ訪問看護ステーションでは、マイナ保険証や資格確認書に関するご不明点にも丁寧にお答えしています。「何を準備すればいいかわからない」「本人が対応できるか心配」といったご相談にも、専門職として責任を持って、誠実に向き合わせていただきます。
また、制度的に複雑な状況については、市区町村の保険年金担当課や、加入している健康保険組合(後期高齢者医療制度であれば都道府県の広域連合)にご相談いただくことも有効です。
「難しそうだから」と後回しにせず、まずは一度ご連絡いただけると、一緒に確認させていただきます。
まとめ
マイナ保険証への移行は、訪問看護の利用そのものを大きく変えるものではありません。オンライン資格確認は訪問看護ステーション側が対応する仕組みであり、利用者様・ご家族が新たな手続きを自分だけで行う必要はほとんどありません。マイナカードをお持ちでない場合でも、資格確認書があれば問題なくサービスを継続できます。
すえひろ訪問看護ステーションは、制度の変化があっても、利用者様が安心して在宅療養を続けられるよう、情報提供も含めてしっかりサポートしてまいります。「可能性を信じて、諦めない」という姿勢で、今後もご家族と一緒に歩んでいきます。
「マイナ保険証のことで心配がある」「訪問看護を新たに検討している」という方も、制度のことがよくわからない段階からでも構いません。まずは一度、ご相談ください。
よくある質問
Q. マイナカードを持っていないと訪問看護を受けられなくなりますか?
A. いいえ、受けられなくなることはありません。マイナカードをお持ちでない方には「資格確認書」が無償・申請不要で交付されており、この書類で訪問看護を受けることができます。
Q. 訪問看護師が来るたびにマイナカードを見せなければなりませんか?
A. いいえ、毎回提示する必要はありません。訪問看護では「居宅同意取得型」という方式が採用されており、初回の確認が済めば2回目以降はカードの読み取りや暗証番号の入力は不要です。
Q. 暗証番号を忘れてしまいました。どうすればいいですか?
A. お住まいの市区町村の窓口(マイナンバー担当)で暗証番号を再設定できます。初回の訪問看護より前に再設定しておくとスムーズです。わからない場合は、担当の訪問看護ステーションにご相談ください。
Q. 親が認知症で暗証番号の入力が難しい場合はどうすればいいですか?
A. ご家族や支援者がサポートすることが想定されています。また、マイナカードの写真と本人を目視確認することで対応できる仕組みも検討されています。まずは訪問看護ステーションにご相談いただくと、個別の状況に応じた対応を一緒に考えさせていただきます。
Q. 介護保険で訪問看護を利用している場合も同じですか?
A. 今回のオンライン資格確認の義務化は、医療保険を使った訪問看護が対象です。介護保険が適用される訪問看護は義務化の対象外となっています。ただし、制度は今後変わる可能性がありますので、詳細は担当の訪問看護ステーションにご確認ください。
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「制度上難しいかも」と思われることでも、まずはご相談ください。
専門職として責任を持って、誠実に向き合わせていただきます。
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