あるスタッフが、帰り際にぽつりと言いました。
「私、利用者様のためにもっとやりたいことがあるんです。でも、どこまでやっていいのか分からなくて」
その一言が、胸にずっと残りました。頑張りたい気持ちがある。利用者様のために何かしたいという志もある。なのに、その想いが行き場を失っている。これは、この人だけの問題じゃないんです。
訪問看護の現場に限らず、「頑張っているのに報われない」「努力を見てもらえない」と感じている方は、きっと少なくないのではないでしょうか。
今日は、私たちすえひろ訪問看護ステーションが「努力が正当に評価される仕組みをつくりたい」と考えるようになった背景と、その想いについてお伝えします。
目次
「ちゃんと見てくれている人がいる」という安心感
訪問看護という仕事は、基本的に一人で利用者様のご自宅を訪問します。
病院のように、隣にベテランの先輩がいるわけではありません。判断に迷う場面も、不安を感じる瞬間も、自分一人で乗り越えなければならないことがあります。
だからこそ、「あなたの頑張りを、ちゃんと見ていますよ」という組織の姿勢が大切なんです。
正直に言います。以前の私たちは、この部分が十分ではありませんでした。「頑張っている人が報われる」と口では言いながら、それを仕組みとして整えきれていなかったんです。
あのスタッフの一言を聞いたとき、胸がぎゅっと締まりました。想いだけでは足りない。仕組みにしなければ、届かない。
努力を「見える化」するために変えたこと
私たちが最初に取り組んだのは、評価の基準を明確にすることでした。
「何を頑張れば評価されるのか」が分からない状態は、暗闇の中を手探りで歩くようなものです。どれだけ努力しても、方向が見えなければ不安は消えません。
すえひろでは、訪問時間が月90時間を超えた分について、インセンティブが発生する制度を設けています。看護師であれば1時間あたりの単価が明確に設定されていますし、理学療法士であれば1時間につき3,900円、40分では2,600円という形で、努力が数字として返ってくる仕組みです。
「お金の話をするなんて」と思われるかもしれません。
でも、これは単なる報酬の話ではないんです。「あなたが利用者様のために費やした時間と労力を、私たちは正当に評価します」というメッセージなんですよね。
評価されるのは「数字」だけじゃない
ただ、誤解しないでいただきたいことがあります。
私たちが評価したいのは、訪問の件数や時間だけではありません。
利用者様が「この方が幸せに暮らせるにはどうしたらいいか」を本気で考え、制度にとらわれずに行動するスタッフの姿勢。これこそが、すえひろが一番大切にしている価値です。
認定看護師や専門看護師の資格取得を目指すスタッフがいれば、全面的にバックアップします。「もっと学びたい」「もっと専門性を高めたい」という向上心に対して、組織として応えたいと思っています。
以前、あるスタッフが「利用者様のために、嚥下(えんげ)リハビリの専門知識をもっと深めたい」と相談してくれたことがありました。嬉しかったです。本当に嬉しかった。自分のためではなく、目の前の利用者様のために学びたいという姿勢。これが、私たちの考える「志が高い、愛ある開拓者」の姿なんです。
「制度上むずかしい」で終わらせない文化
訪問看護の現場では、「それは制度上むずかしいですね」と言われて終わってしまうケースが少なくありません。
ご家族が「こうしてあげたいのに」と望んでいることがあっても、保険の枠組みや規定の壁に阻まれてしまう。スタッフも「本当はもっとやってあげたいのに」ともどかしさを感じている。
私たちは、その「もどかしさ」を放置したくないんです。
「制度でカバーできないなら、どうすればこの方の望みに近づけるか」を、チーム全体で考える。多職種と連携しながら、主治医やケアマネジャーとも話し合いながら、利用者様の幸せのためにできることを探っていく。
この姿勢を持つスタッフこそ、すえひろでは高く評価されます。
数字には表れにくい努力かもしれません。でも、そこに向き合う人を、私たちは絶対に見逃しません。
あなたの「頑張りたい気持ち」に応えたい
もし今、こんなふうに感じている方がいたら、少しだけ立ち止まって考えてみてほしいんです。
「もっと利用者様のためにできることがあるはずなのに」「自分の努力がどこに向かっているのか分からない」「頑張っているのに、誰にも気づいてもらえない」
その想い、すえひろなら受け止められるかもしれません。
私たちは、完璧な組織ではありません。まだまだ改善の途中ですし、課題もたくさんあります。年間休日は115日、固定残業代15時間分を含む給与体系など、すべてを包み隠さずお伝えした上で、一緒に働く仲間を探しています。
ただ一つ、約束できることがあります。
あなたの「頑張りたい」を、ここでは無駄にしません。
「報われる」を当たり前にしたい
冒頭のスタッフは、今も私たちのチームで活躍しています。
あのとき行き場を失いかけていた想いは、利用者様への支援という形でしっかり花開きました。「もっとやりたい」を安心して口にできる環境が、その人の力を最大限に引き出したんです。
頑張っている人が報われる。努力が正当に評価される。
こう書くと当たり前のように聞こえるかもしれません。でも、それを本気で実現しようとしている組織は、実はそう多くないと感じています。
私たちは、この「当たり前」を一つずつ、丁寧につくっていきます。
利用者様の幸せのために。そして、その幸せを支えるスタッフ一人ひとりのために。
まずは、あなたの想いを聞かせてください。制度のことも、キャリアのことも、「こんなこと聞いていいのかな」ということも、遠慮なくご相談いただければと思います。

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