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在宅介護の費用が負担に感じたら|訪問看護・介護で使える助成と負担軽減制度ガイド

この記事の要点(30秒でわかる)

  • 介護の自己負担は「高額介護サービス費」で月の上限を超えた分が戻ります
  • 医療と介護を合算する「合算療養費」で年単位の負担も軽くできます
  • 訪問看護などの費用は医療費控除の対象になる場合があります
  • 足立区独自の助成や窓口もあり、制度活用は専門職と一緒に考えられます

物価高が続くなか、在宅で介護を続けるご家庭の費用負担は重くなりがちです。「このまま払い続けられるだろうか」と不安を抱える方は少なくありません。

実は、医療や介護の費用には負担を軽くする公的な制度が数多くあります。知らないまま使っていない方も多いのが現状です。

すえひろ訪問看護ステーションでは、訪問看護師やケアマネジャーが制度の活用を一緒に考えさせていただきます。費用の不安も、私たちにとって大切なご相談のひとつです。

この記事では、在宅介護で使える主な助成・負担軽減制度を横断的に整理します。それぞれの制度の概要と、足立区での相談先までをまとめてご紹介します。

在宅介護の費用負担はどの制度で軽くできる?

在宅介護の費用負担は、複数の公的制度を組み合わせて軽くできます。介護保険の自己負担を月単位で抑える制度、医療と介護を年単位で合算する制度、税金の控除、自治体独自の助成が柱になります。まずは全体像をつかむことが大切です。

費用が重く感じる原因は、医療費・介護費・日用品費が同時にかかる点にあります。それぞれに別々の軽減策があるため、ひとつずつ確認すると負担を下げられる余地が見つかります。

介護保険サービスを使うと、原則として費用の1割〜3割が自己負担になります(出典:厚生労働省)。この自己負担が一定額を超えたとき、超えた分が戻る仕組みが用意されています。

制度は「申請しないと受けられない」ものが多いのが特徴です。ご自身で気づきにくいため、ケアマネジャーや区の窓口と一緒に確認することをおすすめします。

在宅介護の費用を軽くする4つの柱
1

介護費の月上限

高額介護サービス費。介護保険の自己負担が月の上限を超えた分が戻ります。

2

医療と介護の合算

高額医療・高額介護合算療養費。1年間の医療費と介護費を合算して軽減します。

3

税の控除

医療費控除。訪問看護などの費用を確定申告で所得から差し引けます。

4

自治体の助成

足立区独自の紙おむつ支給や住宅改修支援などを活用できます。

高額介護サービス費とは?月の上限を超えた分が戻る制度

高額介護サービス費は、1か月に支払った介護保険の自己負担が所得区分ごとの上限を超えたとき、超えた分が払い戻される制度です。在宅介護の費用負担を月単位で抑える基本の仕組みとして、多くのご家庭が対象になります。

対象になるのは、介護保険サービスの利用者負担です。福祉用具の購入費や住宅改修費、施設での食費・居住費などは対象外となります。

一般的な課税世帯の上限は月額44,400円が目安とされています(出典:厚生労働省)。住民税非課税世帯では月額24,600円が目安です。所得が高い世帯は2021年8月から上限が細分化され、年収約770万〜1,160万円で月93,000円が目安とされています。

申請は、お住まいの市区町村の介護保険担当窓口に行います。一度申請すると、以降は対象となるたびに自動で振り込まれる自治体が多いとされています。

支給額や対象は年度や所得により変わります。ご自身の区分は、ケアマネジャーや区の窓口で確認すると安心です。

高額介護サービス費 区分別の月額上限(目安)
所得区分月額自己負担上限(目安)
住民税非課税世帯24,600円
一般(課税世帯)44,400円
現役並み所得(約770万〜1,160万円)93,000円
現役並み所得(約1,160万円以上)140,100円

出典:厚生労働省。金額は目安で、年度・所得により変わります。最新額は区の窓口でご確認ください。

医療と介護を合算できる「高額医療・高額介護合算療養費」

高額医療・高額介護合算療養費制度は、1年間にかかった医療保険と介護保険の自己負担を合算し、基準額を超えた分を払い戻す制度です。医療と介護の両方を利用するご家庭で、年単位の負担を大きく軽くできる可能性があります。

対象期間は、毎年8月1日から翌年7月31日までの1年間です(出典:厚生労働省)。この期間の世帯の医療費と介護費の自己負担を合計して判定します。

基準額は、世帯の所得区分や年齢構成によって異なります。同じ世帯で医療と介護の両方に費用がかかっている場合に、特に効果が期待できる制度です。

高額療養費や高額介護サービス費で払い戻された分は、合算の対象から差し引かれます。二重に戻るわけではない点に注意が必要です。

申請は、加入する医療保険者と市区町村の両方が関わります。手続きが分かりにくいため、ケアマネジャーや窓口に相談しながら進めると確実です。

高額医療・高額介護合算療養費の流れ

1. 対象期間の記録

毎年8月1日〜翌年7月31日の医療費と介護費の自己負担を集計します。

2. 合算して判定

1年間の自己負担を合算し、所得区分ごとの基準額と比べます。

3. 申請する

加入する医療保険者と市区町村に申請します。窓口に相談しながら進めます。

4. 払い戻し

基準額を超えた分が払い戻されます。既に戻った分は差し引かれます。

医療費が高額になったら「高額療養費制度」

高額療養費制度は、1か月の医療費の自己負担が所得区分ごとの上限を超えたとき、超えた分が払い戻される制度です。在宅医療や入院で医療費がかさんだ月の負担を、大きく抑えられる仕組みです。

対象は、健康保険が適用される医療費の自己負担分です。差額ベッド代や食事代の一部などは対象外となります。

自己負担の上限は、年齢と所得区分によって決まります(出典:厚生労働省)。なお、上限額は2025年から2026年にかけて見直しが議論されており、適用時期や金額が変わる可能性があるとされています。最新額は加入する保険の窓口で確認してください。

事前に「限度額適用認定証」を用意すると、窓口での支払いを上限額までに抑えられます。後から払い戻す手間が省けるため、入院前の準備として知っておくと便利です。

直近12か月で3回以上上限に達した場合、4回目から上限がさらに下がる仕組みもあるとされています。長く医療費がかかる方ほど活用価値が高い制度です。

高額療養費 年齢・所得区分別の月額上限(目安)
区分対象の例月額上限(目安)
70歳未満・一般年収約370万〜770万円約80,100円+α
70歳未満・低所得住民税非課税約35,400円
70歳以上・一般一定の所得以下区分により異なる
70歳以上・低所得住民税非課税さらに低い上限

出典:厚生労働省。上限は目安で、2025〜2026年度に見直しが議論されています。最新額は加入する保険の窓口でご確認ください。

訪問看護や介護サービスは医療費控除の対象になる

訪問看護をはじめとする医療系の介護サービスの費用は、一定の要件のもとで医療費控除の対象になります。確定申告で申告すると、所得税や住民税の負担を軽くできる場合があります。

医療費控除は、1年間に支払った医療費が一定額を超えたとき、その超えた分を所得から差し引ける仕組みです。世帯全体の医療費を合算して申告できます。

訪問看護は看護師等が行う医療系サービスで、療養上の世話などに相当する部分が控除の対象とされています(出典:国税庁 No.1127)。ケアプランに医療系サービスが含まれる場合が対象です。

事業者が発行する領収証には、医療費控除の対象額が記載されることになっています。確定申告の際は、この領収証を保管しておくことが大切です。

おむつ代も、一定の条件と医師の証明があれば控除の対象になる場合があります。足立区でも、おむつ代の医療費控除に関する案内が行われています(出典:足立区公式)。

医療費控除 対象になりやすい費用・なりにくい費用

対象になりやすい

  • 訪問看護(療養上の世話など)
  • 訪問リハビリ・通所リハビリ
  • 医師の証明があるおむつ代
  • 医療系サービスを含むケアプランの利用料

対象外になりやすい

  • 生活援助中心の訪問介護のみ
  • 福祉用具の購入・レンタル費
  • 日常生活費・娯楽費
  • 施設の一部の食費・居住費

施設の食費・居住費を軽くする「負担限度額認定」

介護保険負担限度額認定は、住民税非課税世帯などを対象に、介護施設やショートステイの食費・居住費を軽減する制度です。在宅介護と施設利用を組み合わせるご家庭の負担を抑えるのに役立ちます。

対象となるのは、特別養護老人ホームや老人保健施設、ショートステイなどの食費・居住費です(出典:厚生労働省)。在宅生活を続けながらショートステイを使う方も対象になり得ます。

要件は、世帯全員が住民税非課税で、本人と配偶者の預貯金などが基準を下回ることとされています。基準額は年度により改定されるため、最新の条件は窓口での確認が必要です。

申請すると「負担限度額認定証」が交付され、食費・居住費が所得区分に応じた上限まで軽減されます。認定証を施設に提示することで適用されます。

在宅と施設を行き来する場合、どの費用が軽減対象になるかは分かりにくいものです。ケアマネジャーと一緒に整理すると、使える制度を見落とさずに済みます。

負担限度額認定の手続きの流れ

1. 要件を確認

世帯全員が住民税非課税で、預貯金などが基準を下回るかを確認します。

2. 市区町村へ申請

介護保険担当窓口に申請書と必要書類を提出します。

3. 認定証の交付

所得区分に応じた負担限度額認定証が交付されます。

4. 施設へ提示

認定証を施設に提示すると、食費・居住費が上限まで軽減されます。

足立区で使える助成と相談窓口

足立区には、国の制度に加えて区独自の高齢者向け助成や相談窓口があります。紙おむつの支給や福祉用具・住宅改修の支援、地域包括支援センターでの総合相談などを活用できます。

足立区では、紙おむつの支給制度が実施されています(出典:足立区公式)。2024年度には支給対象の拡大も行われたとされており、対象や内容は区の窓口で確認できます。

住宅改修費や福祉用具購入費の支給制度もあります(出典:足立区公式)。手すりの設置や段差解消など、在宅生活を続けやすくする改修を支援する仕組みです。

総合的な相談先として、足立区には地域包括支援センターが25か所設置されています(出典:足立区公式)。保健師や社会福祉士、主任ケアマネジャーが在宅介護の相談に応じます。

どの制度が使えるか分からないときは、まず地域包括支援センターや区の高齢福祉課に相談するのがおすすめです。私たちすえひろも、必要に応じて窓口との橋渡しをさせていただきます。

足立区で使える助成と相談先

紙おむつの支給

区独自の支給制度。2024年度に対象が拡大されたとされています。

窓口:高齢福祉課

住宅改修・福祉用具

手すり設置や段差解消などの改修・購入を支援します。

窓口:介護保険担当

総合相談

区内25か所の地域包括支援センターで在宅介護の相談に応じます。

窓口:地域包括支援センター

制度活用の相談

すえひろの訪問看護師・ケアマネが制度の活用を一緒に考えます。

窓口:すえひろへ

まとめ

在宅介護の費用負担は、高額介護サービス費・高額医療高額介護合算療養費・高額療養費・医療費控除・負担限度額認定、そして足立区独自の助成を組み合わせることで軽くできます。多くは申請が必要なため、知っているかどうかで負担が変わります。

すえひろ訪問看護ステーションは、利用者様とご家族が安心して在宅生活を続けられるよう、制度の活用を専門職として一緒に考えさせていただきます。訪問看護師やケアマネジャーが、ご家庭の状況に合った負担軽減策を整理してご提案します。

「制度が複雑で分からない」「自分が対象になるのか不安」という方も、どうかお一人で抱え込まないでください。費用や制度の不安は、まずはご相談ください。一緒に最適な方法を考えさせていただきます。

よくある質問(FAQ)

Q1. 高額介護サービス費は自分で申請しないともらえませんか?

A. 初回は市区町村への申請が必要とされています。申請後は、対象になるたびに自動で振り込まれる自治体が多いとされています。詳しくは介護保険担当窓口でご確認ください。

Q2. 医療費と介護費は別々に計算されるのですか?

A. 月単位では別々ですが、高額医療・高額介護合算療養費制度を使うと、1年間の自己負担を合算して軽減できる場合があります。両方に費用がかかる方ほど効果が期待できます。

Q3. 訪問看護の費用は医療費控除の対象になりますか?

A. 看護師等による療養上の世話などに相当する部分は、一定の要件のもとで対象になるとされています(出典:国税庁)。領収証を保管し、確定申告で申告してください。

Q4. 足立区独自の助成はどこに相談すればよいですか?

A. 区内に25か所ある地域包括支援センター、または区の高齢福祉課が窓口になります。すえひろ訪問看護ステーションでも、相談の橋渡しをさせていただきます。

Q5. 制度の上限額は毎年同じですか?

A. 上限額や基準額は年度ごとに改定されることがあります。特に高額療養費制度は見直しが議論されているため、最新額は加入する保険の窓口でご確認ください。

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