「離れて暮らす親が心配で、でも毎日電話もできない」「一人暮らしの高齢の親に何かあったとき、すぐに気づける仕組みが欲しい」——遠距離介護や在宅療養を支えるご家族から、こうした声をよくお聞きします。足立区では、一人暮らしの高齢者が孤立しないための仕組みが充実しています。区が直接提供するサービスから、地域住民による見守り活動まで、複数の層で支える体制があります。この記事では、足立区で利用できる主な見守り制度を分かりやすくまとめました。すえひろ訪問看護ステーションも、在宅での見守りに欠かせない専門職として日々関わっています。
目次
足立区の見守り体制の全体像
足立区の見守りは「制度によるサポート」と「地域のつながりによるサポート」の二重構造になっています。区が提供する緊急通報システムや見守りキーホルダーといった制度的なセーフティネットと、町会・自治会や民生委員・絆のあんしん協力員による日常的な声かけ・訪問が組み合わさっています。足立区は独居高齢者・高齢者のみ世帯の割合が高く、こうした仕組みの整備に力を入れてきた自治体です(出典:足立区公式サイト 区の高齢者支援の取り組み)。
高齢者緊急通報システム(自己負担ゼロ)
高齢者緊急通報システムは、急な発作や転倒などの緊急時に、手元のボタンを押すだけで民間受信センターに繋がり、必要に応じて救急車を要請してもらえる仕組みです。2023年より所得に関係なく自己負担ゼロで利用できるようになりました(出典:足立区公式サイト)。
対象は65歳以上でひとり暮らしまたは高齢者のみ世帯の方で、慢性疾患があるなど日常生活で常時注意を要する状態の方です。機器はペンダント型のボタンとあわせて自宅に設置します。申請先は地域包括支援センター・高齢福祉課在宅支援係・足立福祉事務所各課の総合相談窓口です(出典:足立区公式サイト)。
孤立ゼロプロジェクトと絆のあんしん協力員
孤立ゼロプロジェクトは、地域の見守り・声かけ活動を通じて、支援が必要な方を早期に発見し、必要なサービスにつなぐ足立区独自の取り組みです(出典:足立区公式サイト https://www.city.adachi.tokyo.jp/chiiki/korituzero.html)。町会・自治会が中心となり、日常的な挨拶・声かけのほか、高齢者の居場所づくりも行っています。
絆のあんしん協力員は、地域住民が一歩踏み込んで定期的な訪問活動を行う仕組みです。「見守りたいけれど何から始めればいいか分からない」という地域の方が協力員として登録し、孤立のおそれのある方への継続的な関わりを担います。
また、新聞販売店・郵便局・商店街などの絆のあんしん協力機関は、日常業務の中で高齢者の様子を気にかけ、異変があれば区や関係機関に連絡する緩やかな見守りを行っています。
見守りキーホルダーと生活活動感知器
見守りキーホルダーは、65歳以上で認知症等による徘徊のおそれがある方または一人の外出に不安がある方を対象に、無料で交付されます。キーホルダーに番号が記載されており、外出先で保護された際に「足立区高齢者見守りセンター(365日24時間対応)」に連絡すると、番号から緊急連絡先に通知される仕組みです。申請は地域包括支援センターで、担当は高齢サービス課在宅支援係(03-3880-5257)です(出典:足立区公式サイト)。
生活活動感知器は、自宅に設置したセンサーが生活の動きを感知し、離れた場所に住むご家族がスマートフォン等で状況を確認できるサービスです。足立区は初期設置費用の上限13,500円・月額利用料の上限1,500円を助成します(出典:足立区公式サイト 高齢者サービスのご案内)。なお、すでに高齢者緊急通報システムを利用中・利用済みの方は対象外です。申請は契約前に地域包括支援センターまたは高齢福祉課在宅支援係へ行う必要があります。「毎日電話するのも大変」という遠方のご家族にとって、心強いツールです。
民生委員・地域包括支援センターとの連携
民生委員は、地域の担当エリアを定期的に巡回し、一人暮らし高齢者の状況を把握する重要な存在です。70歳以上の単身世帯や75歳以上のみの世帯で介護保険サービスを利用していない方には、訪問調査も行われています(出典:足立区公式サイト)。
何か心配なことがあれば、地域包括支援センター(ホウカツ)に相談するのが最初の一歩です。ホウカツは「見守りの必要な方をどの制度につなぐか」を一緒に考えてくれる総合窓口で、緊急通報システムの案内や民生委員への連絡も含めてサポートしてもらえます。
訪問看護師が担う「もう一つの見守り」
訪問看護師は、医療的なケアを提供するだけでなく、週1〜複数回の定期訪問を通じて「今日の様子がいつもと違う」という変化をいち早く察知できます。体重の変化、食欲の低下、転倒のリスク、気分の落ち込み——こうした変化を早期に把握し、医師やケアマネージャーに情報を共有することも、訪問看護師の大切な役割です。
「一人で在宅療養させることが不安」というご家族にとって、訪問看護師の定期訪問は安心の一つになります。制度上の見守りと専門職による見守りを重ね合わせることで、一人暮らしの高齢者がより安心して自宅で暮らし続けることが期待できます。
まとめ
足立区には、緊急通報システム(自己負担ゼロ)・見守りキーホルダー・生活活動感知器・孤立ゼロプロジェクトなど、一人暮らし高齢者を支える多層的な見守り体制が整っています。まずは地域包括支援センター(ホウカツ)に相談すれば、どの制度が合っているかを一緒に考えてもらえます。すえひろ訪問看護ステーションも、在宅での見守りに関するご相談をお受けしています。一緒に考えさせていただきます。
よくあるご質問(FAQ)
Q. 緊急通報システムは介護認定がなくても使えますか?
A. 介護認定の有無は要件にありません。65歳以上でひとり暮らし(または高齢者のみ世帯)、かつ慢性疾患等で常時注意を要する状態であれば申請できます。
Q. 見守りキーホルダーはどこで申請できますか?
A. お住まいの地域を担当する地域包括支援センターで申請できます。無料で交付されます(担当:高齢サービス課在宅支援係 03-3880-5257)。
Q. 孤立ゼロプロジェクトに自分の親を登録することはできますか?
A. 活動は主に町会・自治会ベースで行われます。まず担当の地域包括支援センターか民生委員にご相談ください。
Q. 訪問看護は見守り目的だけでも利用できますか?
A. 医師の指示が必要ですが、状態の観察・見守りを主な目的として訪問看護を利用するケースもあります。
Q. 遠方に住んでいる家族でも足立区の見守りサービスを活用できますか?
A. 生活活動感知器はスマートフォンで状況確認ができるため、遠方のご家族にも有用です。緊急通報システムの緊急連絡先も遠方の家族を登録できます。
訪問看護のご相談は、すえひろへ
「制度上難しいかも」と思われることでも、まずはご相談ください。
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