お問合せ ブログ 採用情報 Instagram

Blog

介護離職した後にすること|手続き・給付・サービス全ガイド

仕事を辞めてやっと介護に集中できる——そう思ったら「これからどうすればいいんだろう」と途方に暮れていませんか。4月は年度の変わり目で、介護を理由に離職する方が最も多い時期です。でも、離職直後に何をすべきかを整理した情報は意外と少ないもの。この記事では、介護離職した直後に動くべき手続き・受け取れるお金・使えるサービスをワンストップで整理します。最初の一歩を、一緒に確認していきましょう。

介護離職後にまず動くべき3つの手続き

介護を理由に仕事を辞めた後、最初に対応すべきなのは①雇用保険の手続き②健康保険の切り替え③国民年金への変更の3つです。いずれも期限があり、手続きが遅れると損をする可能性があります。退職翌日からカウントが始まる手続きもあるため、離職後できるだけ早く動くことが大切です。

介護離職後の手続き期限フロー
退職
① 雇用保険
ハローワークへ届け出
離職票が届き次第、できるだけ早く来所してください
② 健康保険
任意継続 or 国民健康保険を選択
任意継続を選ぶ場合は退職日翌日から 20日以内 に申請
③ 国民年金
市区町村窓口で切り替え手続き
退職日翌日から 14日以内 に手続き(保険料免除申請も同時に確認を)

雇用保険——特定理由離職者として届け出る

介護を主な理由に退職した場合、ハローワークで「特定理由離職者」として認定されると、通常の自己都合退職よりも有利な条件で失業給付を受け取れます。最大の違いは、通常2ヶ月間ある「給付制限期間」がなくなる点です。7日間の待期期間を経れば、すぐに給付が始まります。

申請に必要なのは離職票(退職後に会社から送付される)・マイナンバーカードまたは通知カード・本人確認書類・写真・印鑑・通帳などです。離職票が届き次第、早めにお住まいのハローワークへ来所してください。

基本手当の日額は退職前の賃金日額の概ね50〜80%です。(出典:厚生労働省 雇用保険制度の概要)賃金が低いほど給付率が高くなる仕組みで、一定の収入があった方なら生活を支える収入源になります。

受給期間は原則として離職日翌日から1年間です。介護などの特別な事情がある場合は申請により受給期間を延長できるとされています。延長の具体的な条件・期間はハローワークでご確認ください。(出典:厚生労働省 雇用保険制度)

健康保険——2つの選択肢を比較する

退職すると翌日から会社の健康保険から外れます。手続きを忘れると無保険になり、医療費が全額自己負担になるリスクがあります。以下の2つの選択肢を比較して、早めに選択してください。

任意継続被保険者制度は、退職日翌日から20日以内に申請することで、在職中と同じ健康保険を最長2年間継続できます。ただし保険料は全額自己負担(在職中は会社が半額負担していた分も含む)になるため、在職時の最大2倍になります。

国民健康保険はお住まいの市区町村の窓口で手続きします。介護離職で「特定理由離職者」に認定された場合、前年の給与収入を30/100として保険料を算定する軽減措置が適用されます。離職日翌日から翌年度末まで最大2年間有効ですが、自動適用ではないため国保加入の手続き時に窓口で申請が必要です。(出典:厚生労働省 非自発的失業者に係る国民健康保険料の軽減措置)

どちらが安いかは収入・家族構成・年齢によって変わります。市区町村の窓口で両方の試算を依頼してから選ぶことをおすすめします。

国民年金——退職翌日から14日以内に切り替え

会社員として加入していた厚生年金は、退職と同時に資格を失います。原則として退職日翌日から14日以内に、お住まいの市区町村窓口で国民年金への切り替え手続きをしてください。

収入が減った場合、保険料の免除・猶予制度が利用できます。全額免除・4分の3免除・半額免除・4分の1免除・納付猶予(50歳未満)の段階から選べます。介護離職のような「失業・退職による申請」は、通常の審査より認定を受けやすい仕組みになっています。(出典:日本年金機構 国民年金保険料の免除・猶予制度)

免除期間も老齢基礎年金の受給資格期間には算入されます。ただし年金額は減額されるため、生活が落ち着いたら追納(10年以内)をご検討ください。

介護離職後にもらえるお金——給付制度を整理する

離職直後は「給付金はもらえるの?」という不安が大きくなります。ただし混同しやすい「介護休業給付金」は在職中の制度であり、離職後には申請できません。ここでは、介護離職後に実際に使える給付・制度を整理します。

介護離職後に使える給付・制度の比較
制度名 対象者 金額・条件の概要 申請先
雇用保険
失業給付
特定理由離職者
(介護離職含む)
賃金日額の50〜80%
最大180日
給付制限なし
ハローワーク
介護保険
高額介護
サービス費
介護保険
サービス利用者
一般課税世帯:44,400円/月
非課税世帯:24,600円/月
(超過分を払い戻し)
市区町村窓口
年金
国民年金
保険料免除
失業・低収入の方 全額〜4分の1免除
失業退職は審査優遇あり
追納可(10年以内)
市区町村窓口
健康保険
国保保険料
軽減措置
特定理由離職者
(介護離職含む)
前年給与収入を30/100換算
最大2年間有効
※要申請(自動適用なし)
市区町村窓口
(国保加入時)

失業給付(雇用保険)——特定理由離職者の優遇

前のH2で触れた失業給付は、介護離職後の生活を支える最大の制度です。特定理由離職者に認定されると、給付制限がなくなる点に加え、一般の自己都合退職者より給付日数が多く設定される場合があります。

給付日数は雇用保険の被保険者期間によって決まります。令和7年4月の改正により、介護離職(やむを得ない事情による自己都合退職)の場合は年齢による差がなく被保険者期間のみで給付日数が設定され、最大180日とされています。雇止めによる離職とは算定方法が異なるため、ご自身の状況はハローワークでご確認ください。(出典:厚生労働省 雇用保険法 令和7年4月改正)

また、求職活動をしながら受給する通常の使い方のほか、介護が落ち着くまで受給を一時停止する「受給期間延長」を使うことで、離職後すぐに就職活動ができない場合でも給付を保全できます。

介護休業給付金は「在職中」の制度——重要な注意点

「介護離職したら介護休業給付金がもらえる」と誤解される方がいますが、介護休業給付金は在職中に介護休業(最大93日)を取得した場合に支給される制度です。すでに離職した後では申請できません。(出典:厚生労働省 介護休業給付金)

もし「退職しようか悩んでいる段階」の方がこの記事をご覧の場合は、一度ケアマネジャーや職場の人事担当者に相談し、介護休業の取得を検討することをおすすめします。在職中に介護休業を取得すれば、休業中も給付を受けながら仕事を続ける選択肢が残ります。

高額介護サービス費——知らないと損をする制度

介護保険サービスを利用した月の自己負担合計が一定額を超えた場合、超過分が払い戻される「高額介護サービス費」制度があります。月額の上限は所得段階によって異なり、一般的な課税世帯で44,400円、市区町村民税非課税世帯で24,600円が目安です(2024年度)。介護離職後に収入が減った場合、翌年度から所得段階が下がり上限額が低くなる可能性があります。(出典:厚生労働省 高額介護サービス費)

申請は市区町村の介護保険担当窓口で行います。一度申請すると、以降は要件を満たす月ごとに自動的に支給されます。まだ申請していない場合は、ケアマネジャーまたは地域包括支援センターに確認してみてください。

施設に入所している場合は、食費・居住費の補助である「特定入所者介護サービス費(補足給付)」も別途利用できる可能性があります。

ケアマネジャーに伝えるべきこと——介護者主役のプランへ

仕事を辞めて介護に専念できる時間が増えたことは、ケアプランの見直しタイミングです。「介護者の状況」を正確に伝えることで、より実態に合ったサポートを受けられます。ケアマネジャーはプランを修正するプロです。遠慮せず今の状況を話してください。

ケアマネジャーへの相談前チェックリスト
これを整理しておくと、より実態に合ったプランを提案してもらえます
1介護者の体調・睡眠は取れているか
2離職して介護できる時間が増えたこと
3収入の変化・経済的な不安
4介護量の変化(増えた / 減った)
5精神的な疲れ・孤独感はあるか
6定期的に休息を取れているか
7医療的ケアへの不安・疑問
8今後の介護の方針・希望

介護者の状況を正直に伝える

「仕事を辞めたので時間が増えた」という変化はもちろんですが、同時に「離職したので収入が減った」「精神的に疲れている」「睡眠が取れていない」といったご自身の状態も正直に伝えることが大切です。

介護者が元気でいることは、利用者様のケアの質と直結します。「自分のことを言っても申し訳ない」と思わずに、あなた自身のしんどさや不安をそのまま話してみてください。ケアマネジャーはそうした声を聞くことも仕事のうちです。

経済的な変化(収入が減ったこと、使えるサービス費の上限を知りたいこと)も伝えると、利用できる制度につないでもらえる場合があります。

ケアプランに「介護者の休息」を組み込む

在宅介護では「レスパイトケア(介護者のための休息)」という考え方があります。介護者が定期的に休める時間を確保することは、長期的な在宅介護の継続に不可欠です。

具体的には、訪問看護・デイサービス(通所介護)・ショートステイ(短期入所)などを組み合わせることで、介護者が「今日はゆっくりできる」という時間を確保できます。「仕事を辞めたから自分がやらなければ」と全部抱え込まないことが、結果として利用者様にとっても最善です。

ケアプランの見直しをお願いする際は「レスパイトの視点を入れてほしい」と一言添えると、ケアマネジャーも具体的な提案をしやすくなります。すえひろ訪問看護ステーションでも、ケアマネジャーと連携しながら介護者様のご負担を軽減するプランをご提案しています。一緒に考えさせてください。

訪問看護を取り入れることで介護負担はどう変わるか

訪問看護は「看護師が来る」だけのサービスではありません。専門職による定期的な関わりは、医療的ケアの安心感を生むと同時に、介護者の精神的な支えにもなります。在宅介護をより長く、より安心して続けるための重要な柱のひとつです。

医療的なケアを任せることで時間的・精神的余裕が生まれる

褥瘡(床ずれ)の処置・点滴管理・カテーテルの管理・服薬確認など、医療的な知識が必要な場面で看護師が定期的に訪問することで、「これで正しいのかな」という介護者の不安が大幅に軽減されます。

「何かあったときにすぐ相談できる専門職がいる」という安心感は、介護者の生活の質を大きく高めます。離職したことで24時間介護を担うようになったご家族ほど、この安心感の恩恵を感じやすいと私たちは実感しています。

訪問看護を導入すると介護者の日常はどう変わるか
導入前
医療的処置も介護者がすべて担当
「これで合っているの?」という不安が続く
専門家に気軽に相談できる機会が少ない
24時間緊張状態になりやすい
介護者が休める時間が確保しにくい
導入後
週2〜3回、看護師が医療処置を担当
「専門職がいる」安心感が生まれる
訪問時にすぐ不安・疑問を相談できる
状態変化を早期に発見・対応できる
介護者が休める時間が生まれる

介護者自身の気持ちを話せる場にもなる

訪問看護師は医療ケアだけでなく、利用者様の生活全体を支える役割も担っています。定期訪問のなかで、介護者様が「最近しんどくて…」とこぼすひと言を受け止め、必要であればケアマネジャーや相談支援専門員につなぐことができます。

「こんなことを相談していいのかな」と迷うことも、まず話してみてください。すえひろ訪問看護ステーションでは、制度上難しいと思われることでも、まずはご相談いただける場でありたいと思っています。利用者様とご家族の両方に、誠実に向き合わせていただきます。

介護離職しても孤立しないための地域とのつながり

介護離職後は、仕事を通じた社会とのつながりが一度なくなります。「外に出なくなった」「相談できる人がいない」と感じる方は少なくありません。意識的に地域の資源とつながることで、介護者自身のメンタルヘルスを守ることができます。

介護者向け 地域相談窓口・サポートリスト
「どこに相談すればいい?」と迷ったときの参考に
地域包括支援センター
介護全般を無料で相談できる地域の窓口。ケアマネ紹介も可能
ケアマネジャー
ケアプランの見直し・サービス追加・変更の相談
介護者の集い・家族会
同じ立場の仲間と悩みを共有できる場。社会福祉協議会で情報入手
認知症カフェ
認知症の方と家族が気軽に集える場。全国に設置されています
社会福祉協議会
生活・福祉の総合相談、介護者支援グループの情報提供
ハローワーク
雇用保険の申請・受給期間延長の相談・再就職支援

地域包括支援センター——最初の相談窓口として

地域包括支援センターは、介護に関するあらゆる相談を無料で受け付ける地域の窓口です。介護保険のサービス利用に関する相談はもちろん、ケアマネジャーの紹介・介護者自身の悩み・緊急時の対応方法など、幅広く対応しています。

お住まいの市区町村に複数設置されており、「何を相談すればいいかもわからない」という段階でも歓迎されます。介護離職したばかりで手続きの全体像が見えていない場合は、まずここへ足を運ぶことをおすすめします。

電話での相談も受け付けています。お住まいの地域の担当センターは、市区町村のウェブサイトで確認できます。

介護者サポートグループ・家族会

同じ立場の方と悩みを共有できる「介護者の集い」や「家族会」が地域に設けられています。介護経験者の生の声を聞けるだけでなく、自分の経験を語ることで気持ちが整理されることも少なくありません。

市区町村の社会福祉協議会や地域包括支援センターで情報を入手できます。認知症の方を介護するご家族向けの「認知症カフェ」も全国に広がっており、気軽に立ち寄れる居場所になっています。

「孤独な介護」にならないために、地域のつながりを意識的に作っていきましょう。

まとめ

仕事を辞めて介護に専念するのは、大きな決断です。その後の生活を安心して進めるために、まずは雇用保険・健康保険・国民年金の3つの手続きを速やかに済ませてください。次に、失業給付や高額介護サービス費など使える制度を確認し、ケアマネジャーと一緒に介護者が無理をしないプランを整えましょう。

訪問看護の活用や地域のつながりも、長期的な在宅介護を支える大切な柱です。介護は一人で抱え込まないことが何より大切です。すえひろ訪問看護ステーションのスタッフは、利用者様とご家族の両方の幸せを最優先に考え、諦めずに一緒に考え続けます。

「こんなことを相談してもいいのかな」と迷うことがあっても、まずお声がけください。専門職として責任を持って、誠実に向き合わせていただきます。

【お問い合わせ先】

すえひろ訪問看護ステーション(本店)

〒120-0015 東京都足立区足立4-25-13-102

TEL: 03-5888-6375 受付: 8:30〜17:30(土日祝日も対応)

24時間365日 緊急対応あり

Home

足立西すえひろ訪問看護ステーション(2号店)

〒123-0841 東京都足立区西新井2-9-19

TEL: 03-5856-9666

よくある質問

Q. 介護離職後、雇用保険(失業給付)の申請に期限はありますか?

A. 受給期間は離職日翌日から原則1年間です。申請が遅れると受給できる期間が短くなるため、離職票が届き次第できるだけ早くハローワークへ来所してください。介護などの特別な事情がある場合は「受給期間延長」を申請することで期間を保全できます。まずはハローワークへ早めにご相談ください。

Q. 介護離職後でも介護休業給付金はもらえますか?

A. 介護休業給付金は、在職中に介護休業を取得した場合に支給される制度です。すでに離職した後では申請できません。ただし雇用保険の失業給付(特定理由離職者として認定される可能性あり)や高額介護サービス費など、離職後に活用できる制度は別途あります。

Q. ケアマネジャーはどこに相談すれば見つかりますか?

A. お住まいの地域の「地域包括支援センター」に相談すると、対応可能なケアマネジャーを紹介してもらえます。費用は無料です。すでにケアマネジャーが担当についている場合は、離職した旨をすぐに伝えてケアプランの見直しを依頼してください。

Q. 介護離職後に健康保険の手続きを忘れるとどうなりますか?

A. 退職すると翌日から会社の健康保険から外れます。手続きを忘れると無保険状態になり、医療費が全額自己負担になるリスクがあります。任意継続の場合は退職日翌日から20日以内の申請が必要です。期限を過ぎると任意継続は選択できなくなるため、早めの手続きをおすすめします。

Q. 訪問看護は介護保険と医療保険どちらで使えますか?

A. 要介護・要支援の認定がある場合は原則として介護保険が優先されます。ただし、医師が指示する特定の疾患や状態の場合は医療保険で利用できます。詳しくはケアマネジャーや訪問看護ステーションにご相談ください。

参考資料

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

ページ上部へ戻る
03-5888-6375