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目からウロコの学びが満載!在宅緩和ケアの極意を学ぶ特別勉強会レポート

専門知識と実践のノウハウが詰まった充実の時間

イベント名: 目からウロコ!第3弾!!あなたの知らない世界「緩和ケア認定看護師とがん性疼痛看護認定看護師が在宅緩和ケアの極意を伝える!!」
開催日時: 2025年7月24日(木) 18:30-20:00
開催場所: ギャラクシティ 第1レクリエーションホール
主催: すえひろ訪問看護ステーション

2025年7月24日、すえひろ訪問看護ステーションが主催する第3回勉強会が開催され、多くの医療従事者から熱い関心を集めました。今回は「在宅緩和ケア」をテーマに、最前線で活躍する2名の認定看護師を講師として迎え、実践的な知識と技術を学ぶ貴重な機会となりました。参加者からは「目からウロコの学びばかりだった」「明日からの実践に活かしたい」といった声が多数聞かれ、在宅医療の質向上に向けた強い意欲を感じる充実した勉強会となりました。

講師紹介

郡 由起子師長(駒込病院地域連携 看護師長)

がん性疼痛看護認定看護師として、がん患者の疼痛管理に豊富な経験を持つ郡師長。病院での実践経験をもとに、オピオイドの適切な使用方法から患者・家族への関わり方まで、具体的な事例を交えながら分かりやすく解説いただきました。

沼田 睦美所長(訪問看護ステーション白樺)

緩和ケア認定看護師として在宅現場で活躍する沼田所長。全人的苦痛の概念から具体的なケア技術、多職種連携の実際まで、在宅緩和ケアの本質を深く掘り下げてお話しいただきました。

郡師長の講演ハイライト:「疼痛管理の実践的アプローチ」

レスキュー薬の効果的な活用法

郡師長が特に強調されたのは、レスキュー薬の適切な使い方でした。「看護師の腕の見せ所は、このレスキューをうまく使いこなしていただくところ」と述べ、痛みの状況と増悪因子をよく観察することの重要性を説明されました。

特に印象的だったのは、予防的なレスキュー使用の考え方です。「患者さんの痛みはでこぼこなんです。このでこぼこの痛みを取ってあげるとき、痛みが必ず出るときは予防的にレスキューを使用するタイミングを一緒に考えてあげることが、患者さんの疼痛コントロールに役立ちます」という具体的な指導は、参加者にとって大変実用的な学びとなりました。

神経障害性疼痛への対応

郡師長は、腰椎骨転移による右大腿部の焼けるような痛みを例に、神経障害性疼痛の特徴と対応方法を詳しく解説されました。「こういう人にレスキューを投与すると腰の痛みは良くなるけど、大腿部の痛みは良くならない」という実際の臨床経験に基づいた説明は、参加者の理解を深めました。

患者の抵抗感への対応

医療用麻薬への患者の抵抗感について、郡師長は「患者さんたちが一番大切にしているのは体力を維持したいということ」と指摘。痛みのせいでできなくなっている生活について聞き、体力維持のための治療であることを伝える重要性を強調されました。

沼田所長の講演ハイライト:「全人的ケアの実践」

グッドデスの概念と訪問看護師の役割

沼田所長は、日本人にとってのグッドデス(望ましい最期)について、「苦痛がない」ことの重要性を第一に挙げられました。「身体的な苦痛がある患者さんは最期まで痛みが出てくる。痛みがあって日常生活が落ち着かない状況は本当につらい」として、疼痛コントロールの意義を強調されました。

援助的コミュニケーションの実践

大阪医科歯科大学の田村恵子先生の理論を基に、11項目の信頼関係構築のポイントを紹介。特に「沈黙を用いる」ことの重要性について、「がん患者さんは最後のときに向けていろいろな思いを巡らせている。そんなときに自分から話をかけてしまうことで、その思考を途切れさせてしまうことがある」と具体的に説明されました。

在宅看取りの実際

白樺での実際の看取り事例を通じて、家族の限界と支援の実際を生々しく語られました。「奥様から最後に言われた言葉が『家で見れてよかった』でした」というエピソードは、在宅看取りの意義を参加者に深く印象づけました。

コンパッションの重要性

「深い思いやり」として紹介されたコンパッションについて、利用者・家族だけでなく、多職種や自分自身への思いやりの大切さを強調。「セルフコンパッションはとても大事。自分を責めてつらくならないよう、自分に対しても思いやりを持つこと」という言葉は、参加者に深く響きました。

活発な質疑応答

質疑応答では、医療用麻薬に対してトラウマを持つ患者への対応について質問が寄せられました。郡師長は「正しい情報をお伝えしても使わないという選択肢もある。ただ、患者さんが薬を使う意義を見つけられるよう、家族の協力も得ながら糸口を探すことが大切」と実践的なアドバイスを提供されました。

参加者の声

看護師Aさん
「学ばないとできないので、学べる機会があるのは非常にありがたかった。新しい薬の情報や、患者さんにとって良いことは一つじゃなく、多職種連携の重要性を改めて実感しました」

看護師Bさん(看取り看護師・エンディングプランナー)
「終末期ケアを中心に看護をしているが、痛みのコントロールや緩和ケア、家族ケア、チーム医療の大切さを改めて感じた。痛み止めを使いながら日常生活を送り、そして良い最期を迎え、家族も『幸せな人生だった』と思えるまでの展開ができるのは、本当に痛みのコントロールと緩和ケア、チーム医療があってこそ」

学びの総括

今回の勉強会を通じて浮かび上がってきたのは、在宅緩和ケアにおける「個別性の重視」と「チームアプローチの重要性」でした。両講師とも、患者一人ひとりの状況に応じたきめ細やかな対応の必要性を強調され、医療者間の連携と患者・家族との信頼関係構築の大切さを繰り返し述べられました。

特に印象的だったのは、技術的な知識だけでなく、患者の尊厳を守り、その人らしい最期を支えるという緩和ケアの本質的な価値観が、両講師の経験談を通じて参加者に深く伝わったことです。

今後への展望

すえひろ訪問看護ステーションでは、今後も定期的にこうした専門性の高い勉強会を開催し、地域の医療従事者の知識・技術向上に貢献していく予定です。在宅医療の質向上という共通の目標に向けて、多職種が学び合い、支え合える環境づくりを続けてまいります。

参加者からは「次回も参加したい」「同僚にも勧めたい」という声が多く聞かれ、このような学習機会への高いニーズが確認されました。すえひろ訪問看護ステーションは、これからも地域医療の発展に貢献する教育活動に力を入れて取り組んでまいります。

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